【賢者の書】喜多川泰｜あらすじと名言、そして感想を紹介します！

こんな方におすすめ

・今後の人生に期待を持てないと感じている方

・成功をつかみたい方

おすすめの理由

この物語には、何人もの賢者が登場して様々な教えを授けてくれます。

その教えは小手先のビジネステクニックではなく、生きていく上での根本的なものだと感じました。

「もう若くはないから、いまさら人生変わらないよ…。」

「成功ってどうやったらつかめるのかな…。」

こういった悩みを持っている方には特に読んで頂きたいと思います。

あらすじ

アレックスは、長年勤めてきた会社での居場所を無くしつつあり、家庭でもうまくいっていませんでした。

１人の時間がどうしても欲しくなった彼は、数十年前に住んでいた町を訪れます。

そして懐かしい公園のベンチに腰掛けていたところ、サイードという不思議な少年と出会います。

サイードは「賢者の書」を完成させて、自らも賢者になるべく旅しているという。

アレックスは完成間近の「賢者の書」を読むことになります。

主な登場人物

アレックス
長年勤めていた会社で、居場所を無くしつつあるサラリーマン。
ある日、数十年前に住んでいた町を訪れる。

サイード
賢者の書を完成させるために世界中を旅している少年。
最後の賢者と出会うため、アレックスがいる公園を訪れる。

本書の名言

ここでは、本書を読んで印象に残った言葉を紹介させて頂きます。

とにかく行動する

行動の結果として我々が手に入れるものは、成功でもなければ失敗でもない。我々が手にするものは、一枚の絵を完成させるために必要不可欠な、パズルのひとピースに過ぎない。であるから、行動を起こすときに何かを期待したり、失敗することを恐れたりすることには、何の意味もない。

これは、サイードが第一の賢者から学んだ内容です。

人生とはパズルの絵を完成させるようなものであり、ひとつの行動を起こすとそれに対するひとつの経験、つまり「パズルのピース」が手に入ります。

この「パズルのピース」は、その場では成功や失敗といったものとして分類されがちです。失敗すると落ち込んでしまうこともあるでしょう。

しかし、それらはすべて、人生というパズルの絵を完成させるために必要なのです。

実は、「パズルのピース」には、成功も失敗もありません。

つまり、失敗を恐れて行動しないことは人生において損失でしかなく、とにかく多くの行動をして沢山の「パズルのピース」を集めていくべきなのです。

人間は何度だって生まれ変わることができる

物語の終盤でサイードが学んだことです。

年を取ってしまうと、いまさら自分を変えることはできない…。

こういう考えになってしまう方は多いのではないでしょうか。

たしかにこの本を読み通してみると、どんなきっかけで人生が変わるかわからないんだなと感じます。

そういえば「何歳からでも人生は大きく変わる」と、ある著名人が言っているのを聞いたことがあります。

きっとそうなのでしょう。

それは、一人の人間との出会いかもしれませんし、一冊の本との出会いかもしれません。

全体の感想

本作品は、以前にも紹介した「運転者」や、「手紙屋」を執筆された喜多川泰先生のデビュー作です。

サイードと賢者たちとのやり取りがメインの物語ですが、主人公はあくまでもアレックスだと思いました。

ネタバレになるため詳細は省きますが、物語の終盤では驚くような展開になります。

また、私たちも本作品を読むことで、生まれ変わるきっかけを得られるのだと思います。

私は自分がアレックスになったつもりで読むことで、この物語に入り込むことができました。

ビジネス本とも自己啓発本とも言えますが、物語としても面白い本でした。

皆さんもぜひ読んでみてください！