【お探し物は図書室まで】青山美智子|あらすじと名言、そして感想を紹介!

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あらすじ

作中では、年齢も性別も全く異なる5人が「羽鳥コミュニティハウスの図書室」で、それぞれ司書の小町さゆりさんと出会います。

彼ら(彼女ら)が、探している本についてさゆりさんに相談すると、希望とは関係なさそうな本を紹介されます。

本人たちとは関係の無さそうなこれらの本を読むことで、5人は悩みを解決するきっかけを得ていきます。

本書の名言

ここでは、本書を読んで印象に残った言葉を紹介させて頂きます。

ポンジロウ

ここからはネタバレを含みますので、ご注意ください。

自分を中心に考えると、被害者意識になってしまう

ミラから資料部に異動「させられた」。家事も育児も「やらされている」。自分が中心だって思うから、そういう被害者意識でしか考えられないのかもしれない。どうしてみんな、もっと私にいいように動いてくれないのって。

この言葉には、ものすごく納得してしまいました。

自分の思うように上手く物事が進まないと、周りの人にイライラしてしまうことがあります。

しかしそういうときは、知らず知らずのうちに、自分だけが被害者だと思ってしまっているんですよね…。

身につまされる話です。

感動の場面

第4章の終盤の場面は、非常に心に残りました。

就職活動がうまくいかず、ニート状態になってしまった浩弥に対して、それまでと変わらず優しく接してくれた母。

封筒と花束を浩弥から渡され、ぽろぽろと泣いた母。

働け働けと、あまり強くは言っていなかったようですが、ニート状態の浩弥のことをとても心配していたのでしょう。

浩弥がまた働き始めてくれたこと、今までの感謝の気持ちを伝えてくれたことがとても嬉しかったのが伝わってきました。

この場面を読んで、思わず目頭が熱くなりました。

また、自分自身は親にちゃんと感謝の気持ちを伝えてきたかな?と考えてしまいました。

老後は、人生の残り物だろうか?

私が生まれた日と、ここに立っている今日、そしてこれから来るたくさんの明日。どの日だって一日の大切さになんの違いもない。

第5章の終盤で、仕事を定年退職した後で生きがいを見失い、悩んでいた権野さんの言葉です。

定年退職後、同様の悩みを抱えている方が多いと聞きます。

人生100年時代と言われている中で、定年退職が60歳だとしても、残り40年あります。

生きがいを見失って過ごすには、40年はあまりにも長い…。

私の両親も定年間際ですので、他人事ではないと感じました。

全体の感想

この本は、1~5章に分かれていて、章ごとに異なる悩みを持った主人公が登場します。

司書のさゆりさんは、主人公が本当に必要としている本を「てきとう」に薦め、悩みを解決するきっかけを作っていきます。

恋愛やサスペンス、ミステリー要素などは無く、淡々と話が進んでいく印象です。

なんというか、読んだ後は心がホッとするような感覚がありました。

この現代社会で、各章の主人公と似た悩みを持っている方は多いだろうなと感じましたので、ぜひ皆さんにも読んでもらいたい本だと思いました。

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この記事を書いた人

キンドルを使用し始めてから、読書量が急激に増え、人生が変わった30代ブロガーです。
キンドルの魅力についてや、おすすめの本について紹介しています。

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